解凍ブリ・冷凍ブリを美味しく食べるには?

店頭にならんでいる旬のブリ、同じようにみるけど価格がだいぶ違う。安いブリはよく見てみると解凍モノ。色も未解凍の切り身とくらべたら、くすんでみえる。特に赤い血合いは黒ずんで茶色に変色している。でも価格の違いに目をつぶれない。だってブリはもうちょっと高い手を出しづらい食材。2割ほど安い冷凍に手がのびるが・・・隣の未解凍ブリがキラリと輝いている、ついでに価格も輝いてみえる。
色がくすんでるだけでしょ、解凍ブリを美味しく食べればいいわけだと、同じ値段で切り身が1枚多い解凍ブリを手にとる。さて美味しく調理するには?

色がくすむ要因は、身の酸化と解凍時のドリップで色抜け

①身や血合いに含まれる色素タンパク質の酸化
②ドリップで一緒に色が抜ける

解凍ブリの色が変色するのは、身や血合いに含まれる色素タンパク質「ミオグロビン」が、空気中の酸素に触れたり、解凍時の温度変化によって酸化し、「メトミオグロビン」という褐色の物質に変化するためです。

また冷凍・解凍の過程で細胞が壊れて、ブリの細胞内の水分とともに、旨味や鮮やかな色が抜けてしまうことも、全体が濁って見える要因になります。解凍時に魚から出るこの水分はドリップと呼ばれます。匂いの原因となる塊のエキス。

このふたつの劣化要因をどう処理するかが、美味しい調理の決め手になります。

やるべきは劣化進行を止めるコト

アンチエイジングの基本と同じ、若返りを求める前に現状以上の老化を止めるのが最善手。
ミオグロビンの酸化を止めるのとドリップの除去をおこなって、劣化を止めます。

①塩を振って10分置く
②表面の水分を拭き取る
③醤油洗いでふき取り

まず解凍したブリの両面に塩を振り、10分ほど置きます。こうすることで表面に水を出して、色素タンパク質「ミオグロビン」や酸化した「メトミオグロビン」という褐色の物質を浮き上がらせます。

10分ほど置くと水分が表面に出てきます。この水分を丁寧にふき取ります。魚の臭みの原因となるエキスであり、しっかり拭き上げることでかなり臭みがかわることを実感できるでしょう。

最後はより丁寧にする場合。少量の醤油を全体に馴染ませてから拭き取ると、よりすっきりと仕上がります。

この処理の後に空気に触れさせないことが大事

空気にふれることで「ミオグロビン」の酸化がすすんで魚の臭みが増します。
ラップでぴっちり包み、さらにジップ付き保存袋に入れて空気をしっかり抜くことで酸化を防げます。サランラップで巻いておく、安いビニール袋でみっちり巻いておくなどがオススメ。後でお伝えする醤油や味噌などの調味料に一緒につけ込んでしまうのも手です。

とにかく空気に触れさせないよう保存する。

買ってからすぐにこの下処理と空気のシャットアウトをすることで、魚の臭みが増す進行がやわらぎます。もし容器内でドリップがいっぱい出ているなら早めにやりましょう。私はよく一晩おいて翌朝にやっていたのですが、この処理をすると口当たりがかなり変わることを実感しました。鼻に残る魚臭さもかなり抑えられます。

なによりもとにかく早めに食べるが、一番の美味しく食べるっという単純な秘訣。

解凍ブリのレシピは火を通す系

残念なお知らせからしなければなりません、解凍ブリのレシピにおいて「刺身」はあきらめなければなりません。変色しているなら、劣化はすでに相当の度合いであり、生で食べても美味しくない。「メトミオグロビン」の酸化によって「魚の臭み」をつよく感じることになり、ブリって美味しくないって思うでしょう。ブリが嫌いになるだけ。それはブリとしても私たちとしても本位ではない結果です。

酸っぱいような異臭がする、糸を引くようなぬめりがある、身がぶよぶよとして弾力がない
こういった感じをうけたら食べること自体あきらめましょう。

酒蒸し焼き
カタクリ粉でコーティングしてバター焼き
竜田揚げ
煮込み

冷凍ブリは組織が壊れやすいため、パサつきを防ぐ調理法が向いています。

まず一番のオススメは蒸し焼き。
フライパンで焼く際に酒を振って蓋をし、蒸し焼きにするとパサつかずしっとり仕上がります。

竜田揚げもオススメ、水分と旨みを閉じ込めてパサつきを抑えてふっくらを閉じ込められます。

煮込みは煮崩れしがち、でも丁寧に扱えば問題なし。

片栗粉でコーティングしてバター焼きにするのも、パサつきを抑えらて解凍ブリ向きのレシピ。

すぐ食べない、後でたべるなら

すぐさま劣化を止める処理を行ってからの下味冷凍法。
醤油、みりん、酒、または塩麹や味噌などの調味料に漬け込んで冷凍する方法です。
調味料と一緒に冷凍することで身がふっくらと仕上がり、味もよく染み込みます。

でもオススメはしません。また解凍時にドリップが抜けるので旨みが抜け落ちがち!あくまで一晩寝かせるならの方法として。

いっそ冷凍で買うのも手!美味しくするチャンスあり!

その日のうちにすぐに調理しないならば、冷凍状態のブリを選択するのも手。
自身でゆっくり解凍できるので、美味しく解凍できることに。
ドリップをいかにださないかが大切で、ゆっくりと解凍することでドリップ量が減ります。

急ぎなら氷水につけて解凍スピードを抑えます。
ドリップが抑えられて色の劣化も少なくなる。

解凍ブリを買うなら生は諦めて火を通す系のレシピ
逆に考えると火を通す系のレシピなら解凍ブリがコスパ的にもベスト!
これが私の結論です、ここまで読んでくれてありがとう!
よいブリの食卓になりますように!